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【ブルーロック】蜂蜜のファーストラブ

第11章 ビター ✢R18





前日眠れなかったせいで、金曜日は朝からずっとフラフラだった。




昼休みに生徒会室で会った時、



“夢ちゃんのお陰で俺、学校楽しくなった♪”



と笑顔で話す蜂楽に……辛くて言えなかった。





午後の授業中、窓からぼんやり見た梅雨空がぐずついていた。


泣きそうな曇天を見ていると、蜂楽の涙を思い出す。




「(蜂楽って、よく泣くよなぁ…。)」




最初の涙は、過呼吸になった私を心配してくれて。


数日前は、ひとりぼっちの寂しさへの恐怖から橋の下で泣いてた。



それから熱が出た私をお見舞いにきてくれて…


お互いの気持ちを確かめ合えた時、眼に滲んだ嬉し涙。





きっと、私がこれを伝えたら……


蜂楽はまた泣いてしまう。




好きな人の悲しい涙は、もう見たくない。




でも、これ以上私に関わらせていたら……


もっともっと沢山の、悲しい涙を見ることになるかもしれない。




私が、蝉川から蜂楽を守らなきゃ。


蜂楽みたいに、私も強くならなきゃ。





『合宿の前に少しだけ会える?話したいことがあるの。』



私は蜂楽のスマホにメッセージを送った。


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