第11章 ビター ✢
最後に犯されてから、数日後。
蝉川が二人の仲間と一緒に、私の元へやってきた。
『蜜浦ちゃーん?へへへっ。見て見て、コレ♡』
蝉川は、4万円のお札をパタパタと仰いでいた。
『一ヶ月間耐久、陰キャ女抱き潰し選手権!!
ギリ一ヶ月!!一人勝ちぃー!!』
『ちくしょー!!4万も持っていきやがって!!
一人2万とか過去イチじゃーん!!』
『よっ!蝉川パイセン!参りました!!』
『“遊びじゃねぇ”って言ったっしょ?ビジネスビジネス♡』
───ああ……やっぱりな。
絶望しながらも、頭は案外冷静だった。
『しっかし蝉川、よく勃ったじゃん!』
『マジそれな!俺なら絶対無理だわ、こんな色気ねぇ体!』
『兄貴からくすねた媚薬使わなきゃ無理でしたぁ♪金でも掛けなきゃコイツとなんてヤれねーって!』
───ああ……死んじゃいたい。
『あ、教師にチクったら大人数で犯し行くから。お前のパパとママの経歴もめちゃくちゃになっからね?
じゃっ!4万円(コレ)、サンキュー♪』
───ああ……消えてなくなりたい。
『酷い……好き、だったのに……』
『あっはは?どんだけ脳ミソお花畑なの?お前。』
誰も、信じられない。
もう誰も、信じたくない───。
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