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恋人設定(仮)

第9章 写真


逢坂くんの部活がない日、私達はたいてい彼の部屋で放課後を過ごした。

勉強したり、マンガ読んだり、ちょっとHなことしたり…。

その日、彼の部屋でマンガを読んでいた私がその巻の続きを借りようと顔を上げると、逢坂くんの姿がないことに気づいた。

(あれ?逢坂くん…トイレかな?これの続き…この棚かな)

ベッドの下のマンガ本棚を探る。

(これの3巻…あ、あった)



たまたまその隙間からマンガの奥にも何か本が積んであるのが見えた。

なんか雑誌みたいな…。

(もしかしてHな本かな?)

私は好奇心からつい手前のマンガを少しどけ、奥をのぞく。

水着の女の子の表紙の雑誌が見えた。

(逢坂くんもこんなの見るんだぁ)

私はちょっと微笑ましく思う。

その上に一冊、見慣れた表紙の少女マンガがポンと置いてあった。

(あ、これ逢坂くんが汚しちゃったって言ってた私の本)

なんとなく私はそれを持ち上げ取り出す。

(結構キレイだけど)

私がパラパラと中身をめくると写真が挟んであるのに気がついた。

(写真…わたし?)

パステルカラーのニットで、逢坂くんの部屋で、逢坂くんとキスしてる私。

それと私の寝顔…
逢坂くんのベッドで布団は被ってるけど肩が出てて、裸だというのはわかる。

それに頬がちょっと紅潮してて、唇はだらしなく緩んでて…なんかエロい。

扉が開く音がする。

「アルフォートあったけど食べる?」

逢坂くんがお菓子の袋とジュースのペットボトルを持って部屋に戻ってきた。

「これは…何?」

私は湧き上がる怒りを抑えながら彼に問いかけた。
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