第7章 桃色
気がつくと、私は裸で布団にくるまって寝ていた。
「あれ…わたし寝てた?」
机に座って本を読んでいた逢坂くんが私の声に気づき、優しく微笑む。
「おはよう。目、覚めた?」
「うん…。わたしどれくらい寝てたのかな…」
「うーん…30分くらいかな?」
逢坂くんが時計を見て首を傾げる。
「…そんなに」
ぼんやりした頭で私は布団に隠れながら服を着る。
ていうかショーツは履いていた。
逢坂くんが履かせてくれたのかな…。
いったいどういう体勢で…。
あまり考えないようにしよう。
服を着て、とりあえずベッドの淵に腰掛け、手で髪を整える。
身体がだるい…けど、なんか頭はスッキリしてて、水泳の授業の後みたい。
「食べたいなぁ。ゆめちゃんのお弁当」
逢坂くんがちょっと甘えた声を出す。
「うん!食べよっ!」
私もお腹すいてきた。