第3章 羽織 沖田さん
「✿ちゃん。ならさ」
スッ
『·····』
「僕の目を見て」
「·····」
「怖くない?」
「怖くありませんよ」
「新撰組で人殺しを何回も何百回もしてきた手。だけど家族は知りたい」
「私が、隣にいます」
(近藤さんと同じ撫で方、だけど違う)
優しくて
姉さんと同じ撫で方だ
✿✿✿
ぱらららら··。
(沖田さんの生涯···。やっぱり歴史通りか)
姉との別れ
近藤さんとの家族
新撰組···そして··
(···この世界は死後世界。私は生きたままの人類)
パタン。
(それが例え間違っていようとも私は沖田さんの隣にいると決めたんだ!)
~~··ふわっ
スン
「紅茶の匂いする」