第4章 VS 世界選抜チーム
「わー、うん、カワイイ」
「どうも」
「オイラは?」
「似合ってる」
「カワイイって言って!」
「ジュリアン・ロキ。あなたも似合ってる」
「ありがとうございます」
東京は原宿。
ジャージが多いカバソスとロキ、そしてスーツか白衣が多いが私服でいるのはなかなか新鮮である。
カバソスのカラフルな髪色で絶対目立つだろうなというの予想は当たっていた。
まあまあ目立っていた。
隣にいるロキと共に、世界的フットボールプレイヤーだとバレるのは時間の問題だろう。
約束通り、カバソスは7ポイントを、ロキは3ポイントを使ってに原宿の観光案内を頼んだ。
はスーツのままだと逆に悪目立ちすると思い、大人しく私服に着替えた。
実家にある着物ではなく普通の洋服である。
だいぶ久しぶりに太陽光を浴びて目がチカチカするので、つばのあるキャップを被っているのでカバソスやロキが目立っても自分の容姿は周囲から見られにくい。
「!あそこのクレープ食べたい!」
「何味?」
「一番カラフルなやつ!」
「ジュリアン・ロキ。あなたは?」
「重くないやつで」
「了解」
クレープを食べるのは初めてではなかったので、はスムーズに注文した。
低脂肪タイプのクリームを選べるところで安心した。
「あ、美味しいです」
「良かった」
「つめたっ」
「知ってた」
「ねぇちょっと」
「ホットティーあるよ」
チョイスのクレープはおおよそ満足のいく味だったが、カバソスのものはアイスが乗っていたので冬場と相性が悪かった。
分かってて注文したに文句を言おうとしたが、すかさず出された温かい飲み物で何も言えなくなった。
否、カバソスは言う。
「オイラのリアクションは予想済みってこと?サディスティックだね。全然可愛くない」
「レオナルド・ルナからはマゾヒストと呼ばれたけどどっちかにしてほしい」
「ルナさんの嫌味を間に受けなくていいですよ」
「本心で言っていたぞアレは」
実際のところ、はSMどちらもそうだと受け取れるような行動を度々している自覚はあるが、ルナやカバソスの場合、の本質に言及したのではなく、冗談半分で言ったのだろう。