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【R指定】リクエスト・コミュ企画短編集【原作色々】

第8章 R指定】【呪術廻戦】玉屑(ぎょくせつ)【五条悟・夏油傑】


「ああ楽しみだよ。結局僕の元に帰って来る仁美を見た時のお前が。」

「……悟……。」
 

傑は目を細めて悟を見据えた。






「前から言ってるだろ。お前は自分の気持ちを押し付けるSEXしかしないから仁美に選ばれないんだよ。」

「………秒で祓うぞ。」

「いやはや……。お前を知っているかつての友人の助言だと思ってくれていいぞ。」

そして傑は平気で悟に背を向ける。

六本木中の猿が人質だったとしても、五条悟に無防備に背を向けれるのはこの男しか居ないだろう。



「……何度でも奪い返す。」

「……私も同じだ。」

そして最強の呪詛師は夜の漆黒に消えていく。




「……………。」

ボスッ。

悟は傑の気配と、六本木中に居た呪霊が消えたのを確認して、ベットに仰向けになった。


「あー……。全然萎えてないわ……。」

今度仁美を捕まえた時は、イキ落ちする前に懐柔しないとな、

今夜の反省点など、そのくらいだった。

ずっと鳴っていたスマホの着信音は、呪霊が居なくなり鳴らなくなった。


「え?僕今日始末書?」

明日顔を見たらいの一番に怒鳴ってくるだろう夜蛾を思い出す。






ねぇ仁美。

ガラス玉が割れて粉々になったら。

踏み潰して進む道の先には、本当に傑が居るのだろうか。










「………………。」

「起きた?仁美。」

目が覚めて見た傑の顔は、いつもの笑顔だった。



「……五条だった……。」

「うん……。」



本当は今日悟に会わせたのは、傑なりの贖罪だった。

あの3人で過ごしていた、辛くも甘い時間を無理矢理奪ってしまったから。











もう戻らないガラス玉の粉々の破片達を思い切り空にぶちまけた。

舞ったガラスの破片は光を浴びて綺麗に私の頭上に降り注いだ。


それはかつて愛した少年の瞳を思い出させて。

元に戻る事の無い玉屑だった。









        ー完ー
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