【R指定】リクエスト・コミュ企画短編集【原作色々】
第6章 【R指定】【WB】彼はクリスマスケーキより甘い【梅宮一】
素直にならない仁美に与えられる時間は、体を重ねなくても同じだ。
何度もキスを繰り返して、梅宮はやっと仁美から顔を離した。
そして自分の腕の中にいる仁美を見下ろす。
そこには、自分のキスに顔を真っ赤に高揚させて、潤んだ目で恨めしそうに見上げる仁美の顔がある。
別にSEXをしなくても、仁美の見たい顔なんて簡単に見れるのだ。
「はぁ… 仁美好き。その顔1番好き。」
そう言って再びキスをしてくる梅宮の表情は、仁美以上に恍悦を浮かべている。
怒りたいのに、結局最後は梅宮のされるがままだ。
そして、その行為がとても気持ち良くて、ちょっと意地悪がしたかっただけなのに、抱かれなくて疼いてしまうのは結局自分だった。
(うう…もう一には何も勝てない…。)
そう思ってジワっと流した涙でさえ、梅宮にキスで拭い取られる。
そしてそれは、梅宮の情欲をただ昂める為のモノでしか無かった。
「…… 仁美、続きはクリスマスの夜にしようね。」
「………………。」
キスだけで満足するまで時間を使った梅宮の顔に、仁美はいつも完敗だ。
きっとクリスマスまでの時間は、梅宮の事しか頭に浮かばないだろう。
「………………。」
そのまま梅宮と別れるには、体が切なかった。
梅宮がそのままベットから降りようとした時に、仁美は梅宮の制服を掴んだ。
「…?」
引っ張られる制服に振り返ると、仁美は顔を赤らめて梅宮を見上げていた。
「……一…、クリスマスまで待てない……。」
梅宮との約束の時間は過ぎていた。
だけどこの位の我儘は言っていいはずだ。
梅宮は目を細くして仁美を見下ろしたが、その口元は笑っていた。
「仁美、意地悪はお終い?」
「………………。」
はなから不利な戦いに挑んでいたのだ。
今度は仁美が腕を伸ばすと、梅宮は仁美に導かれる様に覆い被さった。
「… 仁美、散々焦らされたから長くなるよ?」
「…ん…大丈夫…。」
体力オバケの梅宮とのSEXは……いつも長い。
更に長くなると宣告されると、流石に少し躊躇する。