第3章 【R指定】【ヒロアカ】白から黒、そして白【荼毘・燈矢】
「……どうすればいいか分かんねぇな…。」
荼毘自身、自分が私をどうしたいのか分からず、困惑している様だった。
明らかに、荼毘からは情欲の色が見れるのに、荼毘はその感情が理解出来ていない様だった。
当然だろう。
彼の下半身のも皮膚の移植の痕でいっぱいだ。
彼が性欲を処理出来るのか。
医者の見解からしたら、それは無理な事だろうと思っていた。
出会った時は少年だった荼毘は、いつの間にかこんな風に自分を見てくる男になった様だった。
「……荼毘……おいで、ヒーリングしてあげる。」
私は腕を伸ばして荼毘を迎えようとする。
それで逃げるかと思った荼毘は、意外にも私の腕の中に入って来た。
ぎゅっと荼毘が抱き締めて来て、私も荼毘を抱き返した。
ヒーリングすれば、彼の今の衝動も落ち着くだろうと思ったからだ。
私を受け入れたと言う事は、荼毘もそのつもりだと思っていた。
「……しなくていい…。」
荼毘の声が耳元でしたと思ったら、その唇はすぐに私の唇に触れてきた。
軽くキスをして、少し唇が開くと荼毘の舌が口の中に入って来た。
意外だったのは、荼毘のキスはぎこちなさはあったが、触れる角度も舌の感触も不愉快なものでは無かった。
むしろ気持ちが良くて、私は荼毘の頭を撫でる様に抱き締めた。
「…ん…荼毘っ…痛い……。」
キスの最中に荼毘が私の胸を掴んで、その強さに私はキスを中断させた。
少し体を離した荼毘が、熱のこもった息を吐きながら私を見ている。
気になって、チラッと荼毘の下半身を見ると、病衣の上からでも、荼毘のモノが勃っているのが分かった。
荼毘はつくづくと医者の私の見解を覆してくる。
そのまま荼毘が覆いかぶさってきて、私の首筋を強く吸った。
そこに私への情欲に戸惑っていた荼毘はもういなくて、彼はそれをどう処理するのかもう決めた様だった。