第5章 ご主人様のお気に召すまま【前編】
「あ、あ……さとる……っ、もっと……」
「はー……ゆめか、それ煽ってる?」
「んぁっ、ふ……ぁ……」
ズンッと突き入れられ、奥まで満たされて多幸感に包まれる。無意識に媚びるような甘ったるい声が出た。
悟のものが抜けそうになる度に、排泄に似た感覚に襲われて背筋がぞくぞくして堪らない。
敏感になった粘膜を擦られる度、弱い電流のような痺れが駆け抜ける。
彼の首に腕を回し、ぎゅっとしがみついて快感に耐える。
酸欠で瞼の裏がチカチカした。
頭がふわふわして、お腹の奥が重くてだるい。
強制的に上り詰めさせられるような感覚に、絶頂の前触れを感じる。
シーツをぎゅっと握り締めて、小さく身震いした。
「あ、あっ……まって」
「まだヘバんないでよ?僕まだ出してないし」
悟は私の言葉に聞く耳を持たず、そのまま奥まで貫いてくる。
根元までずっぷりと埋め込まれた剛直の硬さに眩暈がした。
「んっ……だめ、またイっちゃ……」
下腹部の裏側をこれでもかと言うほどに満遍なく擦り上げられて、目の前が霞む。
「あっ、あ、あーー……っ」
緩やかで深い絶頂を迎えて、意識が白む。
汗と色んな汁に塗れた太ももを持ち上げられ、陰茎が先程とは違う角度でイイところを掠めた。
ピリッと走る刹那の快感。
ふわふわとした浮遊感から一気に引き戻された。
咄嗟にシーツを掴んだまま身を捩ると、その動きに合わせてベッドが軋む。
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