第6章 乙骨憂太 君の全てに嫉妬する
私の身体に残る沢山の赤い痕
昨夜乙骨くんがしてくれたみたいに見様見真似でやってみるけど全然同じようにできなくて
本当にうっすらと淡い赤が滲むだけだった
もう一度首筋に顔を寄せようとするとガッと肩を掴まれる
「まっ‥ままま待って‥!ちゃんっ!?」
顔を真っ赤にしながらもまだ何かを堪えるように眉を寄せる
『またないっ‥』
「んむっ?!」
何かを言いたげに少し開いた唇にキスをして
乙骨くんがしたみたいにぬるりと舌を割り入れてみる
あったかくて
ぬるぬるして
とっても気持ちが良い
『はっ‥ぁっ‥』
上手にできないけど
なんとか舌を絡め合せていると今度はぢゅっと吸われるように唇が深く重なり合った
『〜っ?!』
そのまま顎を掴まれると息も出来ない程
深く
激しいキスが繰り返される
「やっぱり‥ちゃんには敵わないや‥っ‥」
『はぁっ‥はぁっ‥‥』
長いキスから一瞬解放されて乙骨くんの顔をみると
へにゃりと観念したように笑う
その顔がかっこよくて
また鼓動がどくんと跳ねた
「優しくするから‥‥抱いてもいいかな?」
照れたように絡み合う視線
優しく下がる目尻
でもその奥には燃え滾るような熱を感じて
身体がどうしようもなく疼きだす
『お願い‥します‥っ』
こくりと頷くとまた唇が重なり合って
腰をぐっと抱き寄せられる
昨夜みたいな少し強引なキスじゃなくて
身体の芯までぐずぐずに溶かされるような甘くてねっとりとしたキスにもう息があがってしまう
『はぁっ‥‥んっ‥‥むっ‥‥ぁっ‥‥』
唇から首筋
鎖骨
そのままシーツを少し下げて
胸元にまでキスが落とされる
そのひとつひとつが燃え上がるように熱い
優しく撫でる指先
視線
口付け
全ての行動から愛されてるのが伝わってきて胸がいっぱいいっぱいになる
「大事にしたいとか言っておきながら余裕がなくてごめんっ‥‥早く‥‥ちゃんが欲しい‥」
『〜っ‥!』