第6章 乙骨憂太 君の全てに嫉妬する
乙骨side
「いーのいーの、僕たちが飲んじゃうから!隣に居てくれるだけでいいから」
「それにしてもジュースしか飲めないとかそれもまた可愛いすぎるねぇ‥」
「今日しかいないの?こんな可愛くてエロいちゃんがいるなら僕達毎日でも通うのになぁ〜」
両隣に座った男達の目がちゃんの胸の谷間に向けられている
『今日だけお手伝いできてるんです‥ごめんなさい』
「じゃあこの後アフターとかどう?こんな好きになった女の子初めてなんだよ〜離れたくないなぁ」
『あふたー‥?ですか?』
「え〜?アフター知らないの?ぼくがおしえてあげたいなぁ‥こんな世界にいるのに‥純真無垢って感じでたまんないなぁ‥‥」
「うんうん‥‥童顔で可愛いのにこんなえっちな身体しててさぁ‥‥それなのになんか男を知らない感じがしてめちゃくちゃそそる‥‥」
シャンパンを数杯飲んで顔が赤くなった男達の呂律がまわらなくなってくると
さらに距離が近くなってくる
ちゃんもちゃんで
その場の空気に酔ったのか
お酒を飲んでないはずなのに顔を赤く上気させてトロンと蕩けた目をしている
溢れ出る色気
その様子に
他の席の男達までがちらちらと振り返ってみていた
もうそろそろ限界かもしれない
今すぐにでもこのスーツのジャケットを着させたいし
この場から連れて帰りたい
なんならちゃんのこんな姿をみたここにいる男全員
祓ってしまいたいくらいだ
「‥乙骨さん?大丈夫ですか?もし良かったら休憩行ってきてください」
無意識に顔に出てしまっていたのか同じ黒服の男性に心配されてしまう
「‥え?あっ‥全然っ‥大丈夫です」
「この後いつ行けるか分かんないんで、行ってきてください!さんの事は僕がしっかりサポートしますので」
「いや‥でも‥」
「どうぞどうぞ!」
まだターゲットも現れていないし
正直ちゃんから離れたくないから休憩に出るつもりはなかったんだけど
背中をぐいぐいと押されて奥のバックヤードまで来てしまった
「無事でいてよ‥」
休憩終わりまでの時間が異様に長く感じられた