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リクエスト 裏短編集♡

第6章 乙骨憂太 君の全てに嫉妬する


乙骨side




その笑顔を初めて見た時



花のようだと思った



白い制服を着てふわりふわりと軽やかに呪霊と対峙する姿はまるで
蝶のようだった




飛び込んだ呪術の世界


僕なんかいなくなればいいと願っていた毎日の中で出会ったちゃん



壊れてしまいそうなほど儚く美しい彼女に僕は恋をした





「恋愛相談‥?それならパンダにでもしてろ」




体術の時間
禅院さんにこっそりと相談してみる




「そんなこと言わないで‥っ‥僕‥好きな人出来たの初めてでどうしたらいいかわかんないよ‥」



「じゃあ今すぐ告れば?呼んでやるよ」




「ま‥まま、まま待って!!そんな急すぎるっ‥」



「たらたらしてっとすぐに取られんぞ?敵がどれだけ多いと思ってんだ」



禅院さんが大きな声でちゃんの名前を呼ぶ





『なーに真希ちゃん?乙骨くんもどうしたの?』




ぱたぱたと僕たちの元に駆けつけてきたその後ろには狗巻くんの姿





「憂太が話があるってよ」



『えっ?!お話?なんだろ?』




「こんぶ‥?」



「パンダが戻ってこないうちに棘もこっちこい」




疑るように目を細めた狗巻くんをちゃんから引き剥がすように禅院さんが引っ張っていく




ぽつんと残された僕たち




背の低いちゃんが柔らかな表情で僕を見上げて
次の言葉を待っている




「あ‥あの‥えっと‥いい天気‥だね‥‥いやっ‥曇ってるね‥」



急に恥ずかしくなって目を合わせる事すら出来なくなって
どんよりと曇った空を見上げながらそんな事を口走る






一瞬きょとんと小首を傾げたけれど

僕を見てふわりと微笑んだ





『確かにっ‥お日様が眩しすぎるとクラクラしちゃう時あるもんね!曇りも‥いいお天気だ!』





そんな姿を見て
やっぱり好きだなぁと思ったけど

臆病な僕はそれ以上先には進めなかった
のに




『ふふっ‥乙骨くんのそういうところ、好きだなぁ』




「ッ?!」




『可愛い』




「カ‥ッ?!」




みるみるうちに顔が熱くなっていくのがわかる



心臓がドキドキする


女の子に可愛いなんて言われたのは初めてだったけど全然嫌な気持ちにはならなかった
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