第6章 恋い蛍✿
しかし次の瞬間には刺激を与えられて、強制的に覚醒させられるような形になるので、気が狂いそうになる程だった。
「……っ、は……知ってるかい?私の初恋はゆめだよ」
傑はそう呟いて苦笑すると、私の首筋に吸い付いた。
そのまま強く吸われたので、きっと痕が残ってしまっているだろう。
しかし今の状態ではそれを気にする余裕などなく、ただ与えられる快楽を受け入れることしかできなかった。
過ぎた愉悦に私はぼろぼろと涙を零すが、それでも彼が止まってくれる様子はなかった。
「んっ、あぁっ、あっ」
傑の動きに合わせて腰を揺らしていると、彼は私の耳元に顔を寄せてきた。
「子どもの時から……あの日、初めて会った時から、君が好きだった」
甘く低い声で囁かれた瞬間、お腹の奥が悦びで騒めく。同時に傑のものが大きくなったような気がして、私の身体は勝手に彼のものを締め付けていた。
蕩けそうなほど甘美なのに悩ましい。
感じる箇所を圧迫されて、気が狂わされるほどの快感に、目の前がぼやける。
「ん……っ、ゆめ……」
傑は苦しげに眉根を寄せると、私の中で果てた。
薄い避妊具越しでも分かる。
ビクビクと脈打って震える肉の棒に、私も硬直しながら達し、傑の背中に回した腕に力を込めた。
それからしばらくの間、私達は抱き合っていた。
汗や体液で身体が汚れてしまったので、一度お風呂に入ろうと約束したのだが、結局我慢できずにもう一回してしまった。
二人で果てた後、傑は自身を引き抜くと、手早く後処理を済ませてから、脱力している私に覆い被さってきた。
私の髪の毛を優しく梳くと、額に口付けを落としてくる。その心地良さに身を委ねていると、傑が口を開いた。
「ゆめ、私の名前を呼んで」
私が不思議そうに見上げると、傑は微笑んだ。
私は言われるがままに彼の名前を呼ぶと、傑は嬉しそうな表情を浮かべた後、再び口付けてきた。
舌を絡め取られながら胸を揉まれると、また身体が熱を帯び始めたのが分かった。
「すぐ、る……」
「ゆめ……好きだ……」
唇が離れる僅かな間にそう囁かれると同時に、太腿をゆるりと撫でられた。
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