第13章 白夜の陽炎✿
時折軽く歯を立てられて、私は堪らず甘い声を上げた。
「ん、ぅ……や……あッ、や……」
何度も緩急を付けて胸の頂を刺激してくる。
そうされるうちに下腹部が疼いて、やがて身体の芯が熱を孕み始めた時、
「本当に嫌ならお願い通りに止めてもイイけど、代わりにゆめは僕に何をしてくれる?」
と、彼からの予想外の言葉。
目を丸くしながら見つめれば、悟がにっこりと微笑んでこちらの言葉を待っている。
思考を巡らせながら懸命に答えを探したものの、悟の求める正解など分かるはずもなく項垂れた。
しかし、それでは許してくれないらしく、「ほら」と促してくる。
「え……っと」
何を一番喜んでくれるかと考えつつ、内緒話をするような仕草で口元に手を添えて耳打ちした。
「悟にしてもらってばっかりだし、一緒に気持ち良くなりたいから……お口でシようか……?」
私がそう告げると、悟はピタリと動きを止めた後、ガシガシと頭を掻いた。
「あー……僕の彼女、超絶健気。はやく犯したい」
悟は呻くように言って、私の体を抱き寄せる。
少し下に視線をずらせば、彼のジーンズの前がきつそうに張っているのが見える。
どうやら、言葉通り悟も興奮しているらしい。
キスをねだれば、すぐに応えてくれる。
貪るような激しい口付け。私が舌を絡めようとしたところで、悟に舌の裏側をゆっくりと舐め上げられた。
不意打ちにビクリと肩を揺らせば、悟は喉の奥でクツクツと笑いを零す。
「ゆめってキス好きだよね」
「ん……」
悟のキスは気持ち良すぎて頭がふわふわする。
私は小さく頷きながら、彼の首に腕を回した。
そのまま引き寄せれば、再び深く口付けられる。
今度は私の口内を味わうようにゆっくりと舌が動く。歯列をなぞり、上顎を舐められる。その度に、下腹部が切なくなる。
「ゆめ」
名前を呼ばれて目を開けると、熱っぽい眼差しと視線が絡む。悟が動きやすいように脚を開くと、大きな手が内ももに触れてきた。
性急に足の付け根を刺激され、思わず脚が強張ると、なだめるように太腿をさすられる。
→