第11章 可惜夜✿

その表情を見た瞬間、お腹の辺りが疼くような感覚に襲われた。

「……っ、ん、んッン……」

再び先端に軽く吸い付くように何度もキスをして、竿の部分には手を這わせて扱く。

溢れ出る先走り汁を舌で舐め取りながらカリ首や裏筋を重点的に責め立てると、五条先輩は歯を食いしばったような仕草を見せた。

「っ、もういいから……離せ」

慌てたように、五条先輩が私の手を掴んだ。

素直に口を開けると、膨張しきったモノが引き抜かれる。唾液と先走り汁が混ざり合い、いやらしく糸を引いた。

口を離した後もしばらくペニスを見つめていると、その視線に気づいたのか、先輩は困ったような表情で額を手で押さえている。

「そんなにまじまじと人のチンコ見るなよ」
「だって、気持ちよくなって欲しいです」
「ゆめ……それ以上、は」

五条先輩が制止の言葉を言い終える前に、私は再び舌を這わせる。

血管が浮き出るほどに怒張した男性器を、両手で包み込むようにして握り込んで擦ったり、先端を舐め上げたりと奉仕を続けた。

「先輩……どこが気持ちいいですか」

亀頭に舌先を這わせると、五条先輩は僅かに上擦った吐息を漏らす。

そのまま根元から舐め上げるようにしながら視線だけ向けると、彼は額に汗を滲ませて眉根を寄せていた。

「っ、ゆめ……もういい」

五条先輩はそう言うと私の頭を掴み、引き離そうとした。だが私はそれを拒むように頭を動かすと、再び口に含んでゆっくりと舐(ねぶ)る。

すると頭上から「おい」という焦った声が聞こえてきたが、構わずに続けることにした。

「んむ……ん、んっ」

口内を圧迫する質量が増した気がするが、気にせずに舌を動かす。

次第に彼の口から漏れる吐息の量が多くなり、声にも熱が籠っていくのを感じる。

そしてとうとう限界を迎えたのか、一際大きく脈打ったかと思うと大量の精液が吐き出された。

どろりとした白濁液が私の手と顔を汚す。青臭い匂いが鼻腔を満たした。


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