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Hello,snow my friend

第2章 雪だるまと冒険家のお話


 今度は俺が質問をする番。嫌がるかなと思ったが、おらふくんは淀みなくスラスラと自分の身の上話をした。どうやらおらふくんはここから遠い雪原にいたようだが、世界中を旅したくてあちこちに行ったようである。その旅の途中で、オオカミや猫やアレイたちと出会ったようだ。
「猫やアレイはいないようだけど……」
 と俺が言うと、おらふくんは天井を指差した。
「あそこにおるよ。ほら、怖くないから出ておいで〜」
 そうおらふくんが言うと、天井からぶら下がるグロウベリーの隙間から、青い妖精が飛び出してきた。不思議な鳴き声と共にくるくる飛び回りながら俺の手元にグロウベリーの実を置いた。他にも何匹かふわふわと飛び回っていて何か鳴き声を発している。アレイの鳴き声は、歌っているように聞こえた。
「猫ちゃんは……人間さんにびっくりしてどこか隠れてるかもなぁ」とおらふくんがそこにあるツツジの木の下を覗き込んだ。「あ、ミーちゃんはここにおるんやね。おいで〜」
「ミャー」
 おらふくんの呼び掛けに応じたのか逃げたのか、一匹の白い猫が飛び出してきた。そして俺の膝の上にぴょんっと一瞬飛び乗っては勢いよくまたどこかの隙間に隠れたみたいだ。
「賑やかで楽しそうだな」
「うん、楽しいよ!」おらふくんはにこやかに笑った。「お兄さんが来てくれたからもっと楽しい! ずっといてくれたらいいのに」
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