第4章 VI * アルミン・アルレルト
がこの世界へ飛ばされてから1週間ほどが経過した。
アルミンからある提案を出される。
「少しでも読み書きができるよう勉強しませんか?」
様々な話をきかせたお礼も兼ねてと付け加えられた。
としては願ったり叶ったりであった。
簡単な読み書きでも出来ると出来ないでは雲泥の差がうまれる。
なおかつアルミン自身が教えてくれるなんて、万歳ウェルカムだ。
『お願いしますっ!』
即答した。
アルミンによる家庭教師は即日から開始される事に決まった。
アルミンの兵団での任務や訓練が終わり、食事を取り、入浴後がの勉強時間になる。
初日にが通された軟禁ルームを自室として与えられ、その部屋が勉強場所になった。
そしてまさに今、至近距離にはお風呂上がりのアルミンがいる。
石鹸の良い香りが鼻腔をくすぐる距離だった。
(なんて役得なのでしょう…)
この世界に神様と呼ばれる存在がいるのか不明ながら、は神に感謝を捧げた。
アルミンの家庭教師ぶりはとてもわかりやすく、1月ほど経過した頃には軟禁ルームの本の内容を少し理解できるようになっていた。
理解の難しい単語や表現はアルミンに聞けば、嫌な顔をせずに教えてくれる。
は訓練はしていない。
兵団へ身を置いていても兵士ではない。
穏やかな生活を送っていた。