第4章 VI * アルミン・アルレルト
は気を取り直して部屋を見渡した。
『ヘコんでても仕方ない!』
街並も含めて中世を思わせる内装や家具、現代的な家電の類は一切無かった。
『電気もないから灯りは蝋燭とかランタンか…』
窓の外へ目を移すと、すでに陽は暮れかけ西日が部屋へ差し込んでいた。
太陽がふたつあったらどうしようと思ったけれど
、ひとつということは。
『あれを太陽と呼ぶなら天文学的なことは同じなのかな…』
は少し硬いベッドに背を預けた。
身体の力は急激に抜けはじめる。
『……これからどうなるんだろう』
自分の置かれている立場が分からない以上、これからの処遇がどうなるのか不安は大きかった。
『…ちょっと疲れたな…』
次第に重くなる瞼に、逆らう事なく瞳を閉じた。