第2章 Ⅱ*リヴァイ・アッカーマン
「さぁ、出て行ってくれないかな?邪魔だよ?」
ハンジはに跨ると、ワイシャツのボタンへ手を伸ばす。
同時にリヴァイがその手を制して、手首をきつく掴んでいた。
「…待て」
「…なんだい、痛いな」
そのまま腕を捻りあげられ、ハンジはソファから下ろされた。
リヴァイはを横抱きにして立ち上がる。
ハンジは「痛い痛い」と呟き手首をさすりながらの胸の谷間に一つ鍵を埋めた。
「モブリットの部屋だからキレイだよ?」
モブリットは天を仰いだ。
ハンジのその表情は先程までとうって変わり、楽しくて仕方がないといった風だ。
リヴァイは舌打ちをすると無言で研究室を後にする。
「…分隊長…」
「…モブリットはあのを見て反応しなかったのかい?」
「…」
「本気で抱けると思ったんだよ、私は」
膝から崩れ落ちた態勢のままモブリットはうずくまった。
そんなモブリットを気にも止めずに、ハンジは呟いた。
「あぁ、惜しい事をした」
トドメの一発はモブリットの心を深く抉ったとは、ハンジが知る由もない。
リヴァイはモブリットの部屋の前での谷間にある鍵を唇で引き抜き扉を開けた。
をそっとベッドに下ろし身体に跨るとペチペチと頬を軽く叩く。
うっすらと瞼をもたげると視線が絡み合う。
「…よ、お前、抱かれる前に言う事があるんじゃねぇのか」
は気の抜けた笑みをリヴァイに向け、艶めく唇がやわやわと動く。
『…ん、リヴァイ、好き』
薬の効果か。
痴女の欠片も感じさせないその素直な一言に満足したリヴァイは、の薬が抜けるまで優しく激しく抱き潰した事は言うまでもない。
end*