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バレーボール✖️恋

第14章 秋、深まる



「はぁ〜〜…私としてはさんにモデルやって欲しかったんやけどなぁ〜。」


黒沢さんの盛大なため息が放課後の教室に響く

"ヤンキー喫茶"と書かれた看板にペンキを塗っていた私は手を止めた。



『いやいや、私には無理だよ。それにもう多数決で決まったんだからその話は終わりにしよ?』


半ば言い聞かせるように『ね?』と言うと黒沢さんもようやく諦めたのか「はーい。」と肩を竦めてみせた


クラスの出し物がヤンキー喫茶に決まったのは数日前。
それとは別で服飾デザイン部主催のファッションショーが文化祭の2日目にメインイベントとして行われるらしく、そのモデルを各クラス男女1名ずつ選出するのだけど、、、

何故か候補に私の名前が上がったのだ。


断固拒否したけれど、もう1人の候補だった女バスの竹中さんも拒否した為、多数決をとる事になった。

結果は歴然、クラスの大多数が竹中さんを選び私は内心ガッツポーズを決めたのはここだけの話し。




「まぁ男子は侑君一択やったし、ここで女子のモデルがさんになっとったら治君がまた不機嫌になったやろうし、これで良かったのかも。」

『・・・・そんな事ないと思うけど。』

「いや、絶対あるで⁇だってあの2人ってさんの事になるとめっちゃバチバチせぇへん⁇川での一件もそうやけど……何て言うか双子で取りあっとる感じ⁇」

『・・・宮侑は私の事嫌ってるし。そんなんじゃないから。』

「え?誰を嫌ってるって⁇」

『・・・・私を。』


パチパチと目を瞬かせる黒沢さんにつられて私まで目をパチパチしてしまう



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