第4章 逢瀬その4
「さ、座って…」
そう促されると小林はダイニングの椅子に腰かけた。
「さ、どうぞ、大した料理ではないけど…」
「そんなことないですよ花柳さん、頂きます」
そう言うと二人は食事を始めた。
「花柳さんに、夕飯誘われるとは思わなかった」
「そう?」
「旦那さんは?」
「今日は会社の旅行で留守よ」
「そうなですかー」
それを聞くと小林は嬉しそうだった。
二人は美智の書いている小説などについて話しをした。
「でも、あの話の終わり方はショッキングだったなぁ…」
「そう?読者はハッピーエンドを望んでないと思うけどな…」
そんな会話を二人はしていた。
二人は程なくして食事を済ませた。
そして、美智はキッチンで洗い物を始めた。
すると、その後ろにまた小林が近寄ってきたのだ。
「花柳さん…」
そう言うと後ろから抱きしめてきたのだ。
美智は慌てた。