第4章 逢瀬その4
「いいじゃん、どうせ旦那ともやってないんだろ?」
「イヤよ…離して!!」
そう言うと美智は小林の身体を振り払った。
だが、小林は尚も美智の後ろを追いかけてくる。
美智は部屋の中を逃げ回っていた。
その後を小林が追う。
小林が美智の身体を後ろからまた抱きしめてきた。
その手を振り払い、奥の部屋のベッドルームへと美智は逃げていった。
それを小林は尚も追う。
ベッドルームに入ると小林は思いっきり美智の身体を後ろから羽交い絞めにしてきた。
美智は身動きが取れなくなっていた。
そのまま、ベッドへと押し倒されたのだ。
美智は小林に抵抗したのだ。
「は、離して…」
「イヤだね…」
小林はそう言うと美智の唇に自分の唇を重ねてきた。
思いっきり舌を絡ませてくるキスだった。
美智はそのキスで身体の中から熱いものが込み上げてくるのを感じずにはいられなかった。
このベッドでかつては夫の龍一と愛し合ったのだ。
そのベッドで今は違う男性とキスをしている。
それを考えると身体が熱くなるのを感じずにはいられなかった。
「い、イヤ、や、やめて…」