第1章 逢瀬その1
美智はまたもやぐったりとしてしまった。
ぐったりはしていたが磯田にこう話しかけた。
「す、すごく良かった…」
「そうか…俺も良かったよ…」
二人はそう言うと深いキスをしたのだ。
美智の身体は満たされていた。
何年ぶりのセックスだっただろか。
と、美智は思っていたのだ。
セックスが終わった後でも磯田は優しくベッドの中で美智の髪をなでてくれた。
その行為がとても嬉しかったのだ。
「男ってさ、射精しちゃえば終わりじゃん?それって女性に対して失礼だと思うんだよ。だから、俺は前戯に時間をかけたいんだ…」
そうだったのか…と、美智は思っていた。
磯田の異常なまでのクンニの理由が分かったような気がしたのだ。
二人はベッドの中でずっとイチャイチャしていた。
まるで子供の様だった。
美智はセックスの後のこのイチャイチャ感もたまらなく嬉しく感じていた。
不倫をいけないものだと思っていたがもう走り出してしまっていた。
誰も今の美智を止めることはできなかった。
その後、二人はシャワーを浴びて家路に着いたのである。
◇
数週間後…。
磯田から1通のメールが来ていた。