第1章 再会
「いよいよ今日が入学式ね!
…でも、今日って昼すぎからじゃなかった?」
「むっ…」
カウンターで、ことはと話してる黒と白のツートンの髪の男の子。
あれ、確か昨日…
「ねぇ、昨日ことはを守ってくれた人だよね、キミ?」
カウンターに身を乗り出しながら声をかけた。
「な、なんだよ、お前」
「ちょっと、ちゃん危ないって」
私の行動に驚きながら顔を赤くしている。
なにこの子…――
「めちゃくちゃ可愛いじゃん!」
「なっ!!」
更に真っ赤になった。
「桜、この人は松永ちゃん。
で、ちゃん、この子は桜遙。今日から風鈴高校生」
「桜遙か。昨日はことはを守ってくれてありがとうね、遙」
そう言いながら遙の頭を撫でた。