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【名探偵コナン】Redo*misty【降谷 零】

第3章 予兆と微票。


滞在期間は長期に及ぶ可能性もあって、その間は寝かされていたゲストルームを自室としてあてがわれることになった。
衣に関しては今日中に届けられるらしい。
これで衣食住を約束されてしまった。  

コナンの言葉に甘えて、女性として生活に必要な
ものを数点ばかりメモに書き足した。
なにせ化粧品の類も、なにも持ち合わせていない。

時刻がお昼を迎えたころには、昼食も出された。
昨日の1件から、目覚めたのは日付変更も良いところ。
時計はぐるりと一周を、とうにまわっていたらしい。

それにしても、沖矢もまた、料理スキルが備わっているようで驚いてしまった。
今の沖矢ではない、あの無骨そうな沖矢の姿を思い返すと、料理男子とは不似合いでどこか可笑しく思ってしまう。
こんな時でもお腹はすくし、昼食はとても美味しかった。

その後は、今後の注意点や、家の中の案内をされた。
無数の本で埋め尽くされた立派な本棚のある書斎と簡易的なトレーニングルームに、豪邸の期待を裏切らない和風のバスルーム、それとダイニングとキッチンの出入りが許された。
他は沖矢と、家主の部屋ということで立入禁止だ。
それにいかなる理由があっても外出は禁止で、もちろん降谷との接触も断絶だと約束させられた。
郷に入っては郷に従えである。

その他はありがたいことに、本を読むにしろ、大きなテレビで映画を見るにしろ、トレーニングにはげむにしろ、自由に過ごして良いらしい。

一段落ついたところで、コーヒーが出された。
豆が良いのか、はたまた焙煎が良いのか、とても美味しかった。
彼の淹れるコーヒーに引けを取らないほどに。
きっとこの先も、何かにつけて降谷を思い出してしまうのだろう。

きっと彼に、同じ思いを抱かせてしまう。
心臓あたりがきゅっと痛んだ。










❀第三章 完❀
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