第5章 偶然と必然。

両腕をカウンターについたまま、小さな突起を撫でられて、後ろから秘部に優しく指が触れた。
１本目の指が中をぐるりと擦りあげて、２本目もゆっくりとうめられた。

突起にも触れられると同時に、中にあるそこを優しく掠めれば、透明な液体がポタポタと落ちる。

『え、あっ、…やっ…め、んぅ！』
「すごいな、溢れてくる」

指の動きが少しずつ速度を増すと、透明な液体は飛沫に変わった。
そして３本目の指がすでに中を責め立てていた。

彼のサジ加減ですぐにでも達してしまいそうで、達すると同時に飛沫をあげると、怖い程の快楽に襲われる事を知っている。

求める、怖い、求める…、唇を噛みしめるとそれはやってきた。

『あっ…あ、んっぁ…まっ、まっ、…て！やっ……だめ…っっ』

噛まれる耳朶、ガクガクと震える足。
腿の間に吹き出す液体。
とまってくれない指。

『あっ、ぁっっ…うぁ…、あっん！！』

手の力が抜けてしまい、上体が前のめりになると指が抜かれて身体を支えられた。
カウンターにゆっくり上体を預けられると、一息付く間もなく腰を掴まれて、秘部に彼自身があてがわれた。

余韻が冷めやらない秘部が押し広げられて、背筋が震えた。

『…待って…まだだめ、…お願っいっ』
「力、抜いて」
『ほ…んっと、ダメ…待っ、あっ、ひぅっ…』

懇願とは裏腹に身体中が快楽に震えて、彼自身で満たされた。　
最奥を突かれたまま、後ろから覆いかぶさられた。
項に唇を押し当てられて、微動ですら膣内の降谷を締め上げる快感に繋がってしまう。

「っ…はぁっ…力、っ抜いて…」

そう言われたところで、身体中の制御がきかないのだ。
彼の吐息を項で感じ、背中で彼の鼓動を感じることさえ腹の奥を熱くさせる。

『……き…もち、っい…い』

吐息とともに声が漏れた。