【NARUTO】Break&Peace ⑵【うちはオビト】
第4章 Dawn25.追憶と青空
雨隠れの灰色の街並みがオレンジ色に染まっている。
今日は雨は降ってない。
いや、故意的に雨を降らせたり、止ませたりできたかつての里長ー…ペインが死んでからというもの、他の地域と同じく、天気は空が決めるものとなった。
しかし、だからといって他と比べて同じように晴れが続くわけではない。
年中ずっとジメジメして湿気が多く、やはり降水量も他より倍以上はある。
だから、今日里が晴れているのは珍しいのだ。
夕焼けが空に滲む頃、小さいが小綺麗なアパートの3階の窓が開き、ベランダに人が出てきた。
色とりどりの花に水をやる女。
嫌でも鉄筋コンクリートの灰色が目立ってしまう雨隠れでは、この色彩豊かな花が自然を感じさせてくれる。
窓にぶら下がっているてるてる坊主が揺れた。
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