【NARUTO】Break&Peace ⑵【うちはオビト】
第10章 Dawn31.それぞれの今と世界の今
鼬「本当はお前に頭など下げたくない。だが、リンを守り、幸せにしてやれるのがお前しかいないのなら、俺はいくらでも頭を下げます」
鼬(俺がリンにしてやれるのは、これくらいしか…)
イタチは己の眼下にある机上のグラスから雫が落ちるのを見た。
結露がグラスの外側の底に溜まっていく。
帯「イタチ、顔を上げてくれ」
イタチが顔をゆっくり上げると、オビトは彼の目の前で懐から出したあの写真をビリビリ破いた。
帯「すまなかった…。リンは俺のかけがえのない存在だ」
目の前の出来事に驚き、固まっているイタチだったが、リンの気持ちをやっと理解したオビトに微笑んだ。
ガラガラガラーー…
すると、玄関の引き戸が開いた音がして、廊下を裸足で歩くペタペタという音がこちらへ向かってきた。
鈴「ただいまです!」
佐「ただいま」
茶の間のふすまを笑顔で開けたリンと、隣で相変わらず仏頂面を下げているサスケ。
鼬「おかえり、二人とも。今、お茶を入れよう」
佐「ありがとう、兄さん」
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