【NARUTO】Break&Peace ⑵【うちはオビト】
第7章 Dawn28.彼と彼
鼬「ならなぜ……お前は泣いている…?」
鈴「あれ…っ、本当だ…。何で私…っ」
リンは膝の上で握りしめていた拳に落ちる雫に驚いた。
それが自分の涙だと理解した時には、もう涙は止まらなくなっていた。
リンはうつむきながら溢れ出る涙を拭う。
鼬「思っていることを全部俺に言ってみろ。そうしたら少しは楽になる」
イタチがリンの顔を覗き込むと、リンはしぶりながらも少しずつ話し出した。
鈴「お兄ちゃんがいなくなって、みんなと離れ離れになって…小南姉は里長として雨隠れで忙しくなって…」
鼬「あぁ…」
鈴「お兄ちゃんがいなくなっても堪えられたのは、マダラさんがそばにいてくれたから…」
鼬「…あぁ……」
イタチは頷きながらリンの背中をさする。
鈴「でも…マダラさんもどこかに行っちゃったの…っ。マダラさんに会いたい…」
鼬「………」
イタチは目線を下に落としながら、何も言わずに背中をさすり続ける。
鈴「私…一人になっちゃった…っ」
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