【NARUTO】Break&Peace ⑵【うちはオビト】
第6章 Dawn27.幻と桜
「ぐはぁッ!!」
突如、目の前の忍のうめき声が聞こえると、リンの首から手が離され、彼女の身体がドサリと地面に落ちた。
リンが地面に倒れこみ、下を向いてゴホゴホと咳き込む。
「…大丈夫か?」
鈴「ゲホッ…。…はい、なんとか…。ありがとうございます」
リンがそう言って、ゆっくり顔を上げた瞬間、突然両目を手で隠された。
鈴「わっ!ちょっ!何しーー…」
柔らかい唇と唇が重なる。
手で目隠しをされていて相手が誰だかわからない。
唇がゆっくり離される。
「すまない…っ」
目の前から気配が消える。
まるで煙のように、その温もりも消えていく。
リンは呆然としていてその場から動けなかった。
鈴(泣いてた…)
指の隙間から薄く見えた、頬を伝う一筋の涙。
リンの脳裏に、"彼"の姿が浮かんだ。
リンは目を閉じてハァ…と溜息をつくと、その場から立ち上がり、襲ってきた忍三人を見渡した。
三人とも気絶し、あの屈強な男に限っては泡を吹いて目を回している。
リンはパンパンと服を払う。
鈴「小南姉に連絡してこの人たちを監獄にご招待しなきゃね」
笑顔のリンはそこら辺に捨ててあったロープを拾い、一人一人腕と足を縛り上げた。
鈴「これで逃げられないっと」
リンは満足げに言うと、バッグを拾い、再び帰路についた………
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