【NARUTO】Break&Peace ⑵【うちはオビト】
第13章 Dawn34.五影と未来
照「ペイン…確かそういう名前だったはずね」
鈴「そう。兄は平和と引き換えに命を落としたの。私はそんな兄を誇りに思ってる…」
リンの目に涙が浮かんだ。
鈴「でも!その理想とは裏腹に、世界はどんどん悪い方へ進んでる。私は世界中が手と手を取り合って生きていく世界が見たい!」
リンの悲痛な叫びが会場内に轟く。
土「しかしな、お嬢ちゃん。物事には順序というものがある。いきなりそんな事を言われても、国同士にはまだわだかまりが蔓延っているのが現状じゃ。それはどうするんじゃ?」
帯「お前達は何も変わっていないな。何もわかっちゃいない」
オビトがようやく口を開いた。
帯「順序や段階を踏んで、この世で戦という物事が解決した試しがあるか?
子を殺された恨みを親が返すー…。
友を殺された恨みを友が返すー…。
兄弟を殺された恨みを兄弟が返すー…。
段階を踏んで広がったのが憎しみの連鎖を生み、戦争に発展してきたんじゃないのか?」
土影も何も言い返せなくなり、じっと黙るしかなかった。
帯「さしずめ、この会議も尾獣の管理者を誰にするかでモメていたんじゃないのか?我愛羅、お前の命を助けてやったのにこのザマか」
我「…努力はした。しかし、尾獣とのパワーバランスを保つには敵国と戦うしか、今、砂が生き残る道は残されていない。その中でどれだけ平和に生きるかが重要だ」
我愛羅はうつむきながら淡々と答える。
帯「なぜ戦おうとしない?なぜ世の流れに抗おうとしない?」
オビトの言葉を我愛羅は真剣に聞き入っている。
帯「我愛羅、お前が答えを出せないのならそれでいい。風影としての立場もあるからな。だが、これだけは言わせてもらう」
我「!」
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