【WIND BREAKER:®️指定】My friend
第1章 ®️彼は何故堕ちたのか
後から更に来たオレンジスカジャンを見て、いつきは咄嗟にスマホに手を掛けた。
あんな大人数を相手にしたら、怪我で済むだろうか。
「えー凄い!!全部1人で倒しちゃったの!?」
いつきの背後から陽気な声が聞こえて来た。
十亀といつきは咄嗟にその声の主を振り返った。
階段を飛ぶ様に降りて、その少年は十亀の前に立った。
警戒した十亀に『兎耳山丁子』は屈託のない笑顔で言った。
「君!俺たちのチームに入らない!?」
拍子抜けした十亀の顔と、同じオレンジスカジャンを来た周りの人達を、いつきはただ茫然と見ていた。
この時はまだ知らなかった。
この兎耳山丁子の出会いが、十亀といつきの関係も大きく変える事になるとはー。