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北風と太陽【黒子のバスケ】

第2章 糸口


sideあんず


つばきからの深刻なメッセージに今夜時間を作ることを返信して午後の診察を終えた。

入院中の動物たちの最終のチェックを済ませて、当直の先生に引継ぎをしてからスマホを開くと、つばきはもう仕事を終えて家にいるからいつでもいいってメッセージが入っていた

やっぱ元気ないなぁ…

つばきは面白スタンプをたくさん持ってるから、いつもほぼそれを使って会話してるといっても過言じゃないんだけど、今日はスタンプなしの顔文字絵文字なしのシンプルな文面

ちまちまとメッセージを打つよりいいと思って電話番号をタップした


「もしもし……」

あぁ……
これは絶対なんかあった


「大丈夫?」

「あんまり…」

「どうする?家来る?あたし行く?」

「青峰さんに聞かれるとちょっと気まずい…」

ってことは多分黄瀬君となんかあったな…
でも大輝も今日はなんか黄瀬君に呼ばれてるらしくいないんだよね。

まぁ黄瀬君のお仕事終わり次第だから、きっとあの二人は合流はもっと遅いけど


「今日は大輝いないけどつばきに外出させるのあれだし、あたし行く」

「ありがと」


大輝と黄瀬君が会うってことは今は言わない方がいいのかも…
なんかこの雰囲気って、ただのケンカとかすれ違いって感じじゃない。



つばきは悲しいことがあるとご飯食べれなくなっちゃうからできるだけ早く復活させてあげたい。


とりあえずデパ地下で好きなものだけを買って、何もしなくていいようにお茶もデザートもお酒も買った。


大輝には連絡しないとまた怒られちゃうから、一応電話を……


「んー?」

「あ、今からつばきのとこ行ってくるけど、今日遅くなるね」

「帰り眠かったら迎え行くから無理して運転すんなよ」

「うん。でも大輝は黄瀬君と会うんでしょ?眠かったらタクシーで帰る」

「黄瀬よりお前優先に決まってんだろ」

「あ、好き。ちゅー」

「しねーよ」

「意地悪」

「帰ってきたらな」


ホント、大好きだなー

仕事で疲れても、嫌なことがあっても大輝がいてくれると幸せな気持ちになれる。


つばきだって黄瀬君が大好きで、黄瀬君だってつばきが大好きだから二人にはうまくいってほしい。

あたしが何か力になれるなら、力になりたい。
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