第10章 千尋
まゆみとセックスをしてから数週間が経っていた。
僕は相変わらず千尋の事が気になって仕方がなかった。
まゆみとセックスしてしまえば諦めがつくと思っていた僕の考えは甘かった。
千尋の気持ちが知りたくなった。
でも、どうやって聞き出したら良いのか分からないでいた。
まゆみと一緒に居る時間よりも、千尋と一緒に居る時間の方が長い。
それだけ、気持ちも千尋に向いてしまう。
でも、千尋は血の繋がった本当の妹なのだ。
しかし、自分の気持ちに嘘はつけなかった。
僕は、千尋の事が好きなのだ。
それは、紛れもない事実だった。
僕は悩んだ挙句、また悪友の誠に相談することにした。
会社の昼休みの休憩の時だ。
僕は話始めた。
「僕は、この前、まゆみとセックスしたけどやっぱり千尋の事が諦めきれないんだ。どうしたらいい?」
「だぁかぁらぁ、お前は真面目過ぎるんだよ。妹だっていいだろう。近親相姦なんて俺からしたらありふれた出来事だよ」
「でも、自分の本当の妹なんだぞ。一線は越えられない」
「じゃ、お前、千尋ちゃんとキスとかしたのか?」
「え?そんな事出来るわけないだろう」
「じゃ、その今付き合ってるまゆみって女の気持ちはどうするんだよ?」