第7章 添い寝
また、外で落雷の音がする。
どこか、近くに雷が落ちたようだった。
物凄く大きな雷が落ちる音がした。
「いやん、お兄ちゃん、怖いよぉ…」
千尋がそう言ってくる。
外の雨は益々激しくなっている様だった。
千尋は僕に身体を寄せてくる。
僕の心臓がバクバク言い始めた。
「静かにしろ、僕の心臓…」
そう自分に言い聞かせる。
僕は千尋を何とか落ち着けさせようと思い、肩を抱きしめた。
抱き締めると身体が小刻みに震えているのが分かった。
相当怖いのだろう。
僕は心臓がバクバクしながらも、千尋を抱きしめた。
抱き締めると安心するのか、身体の震えは収まるのだった。
「このまま、お兄ちゃんの部屋で一緒に眠ってもいい?」
千尋が聞いてくる。
僕はドキドキしながらも考えていた。
このまま、同じベッドで眠ってもいいのだろうか。
僕は自分の今の感情を抑えることができるだろうか。
千尋のことが好きなのだ。
一緒になど寝ていたらどうにかなりそうだった。