第13章 day10 morning ホークス
ホークスさんがじっと私を見つめている
『ホークスさん‥?どうされました?』
「へ?いや、なんでもないっすよ!ただ、嫉妬してただけなんで」
『嫉妬‥ですか?』
「しょうもない男の嫉妬ってやつですよ!それより、うまいっすね〜毎日でも食べたいんで事務所移籍しません?」
『ええっ?!』
「マジで移籍してきてほしいです〜!癒しが半端ない!!ホークスさん頑張ってヒーリングガールを勧誘してください!」
「よし!任せろ!」
『えぇ〜っ?!』
周りのサイドキッカーさん達もそうだそうだと声をあげて
わいわいと楽しい朝ごはんの時間はあっという間に過ぎていった
「よし‥じゃあ雄英まで送っていきますね」
『何から何まですみませんっ‥』
ホークスさんのお部屋の中
忘れ物がないかを確認して立ち上がるとそっと肩を抱き寄せられる
「最後に一つだけ‥お守り、渡してもいいです?」
近くなった距離
見上げると真剣な瞳と目があって胸がとくりと音を立てる
『はっ‥はい‥』
長い指が私の髪を耳にかける
指先で耳朶を触られて
身体が熱をもつ
「ピアス‥つけても?」
吐息が耳にかかる程の近い距離に鼓動の音がどんどんと早くなっていく
『はいっ‥大丈夫ですっ‥』
つけていたゴールドの小さなピアスを外すと
両方の耳にお守りのピアスをつけてくれた
「ん〜‥肌が白いからよく似合うなぁ」
満足げに笑うと部屋にあった鏡の前に連れていってくれた
『これって‥!』
「俺とおそろです」
へらりと笑うと自らの赤いピアスを見せてくれる
正方形の赤いピアスはホークスさんのよりは少し小ぶりだったけれども
透き通る赤がとても綺麗で存在感があった
「ルビーの石言葉知ってます?」
『すみません‥分からないです‥』
少し俯くと顎を掴んで上を向かされる
「純愛」
『っ‥!』
ちゅっと軽く触れるだけのキスをするとまたへらりとホークスさんが笑った
「まぁ、魔除けってことで‥ね?」
『あ‥ありがとうございますっ‥!』
帰る間もホークスさんが触れたところがじんじんと熱くて
その後もずっとドキドキが止まらなかった