第3章 手錠
どうしたのだろうとサチは思っていた。
サチはお風呂から上がると長めの赤いキャミソールに着替えて軽くローブを羽織っていた。
そのキャミソール姿はとても艶めかしくも美しくも見えた。
そんな姿を和樹は見ていた。
サチは自室のドレッザーの前で髪をとかしている。
そこに和樹がやってきた。
「なにしてるんだい?」
「髪をとかしているのよ。どうしたの?」
「早くベッドにいかない?」
「え?もう?早くない?」
「今日はサチと早くやりたいんだ…」
「あら…」
そんな会話を交わした二人だった。
サチは和樹に促されるままにベッドルームへと行った。
ベッドルームは今夜もナイトテーブルの灯かりだけだった。
ちょっと薄暗く感じたサチだった。
サチがベッドルームに入ると和樹は部屋の扉を閉めた。
愛犬マロンが入ってこないようにするためだった。
和樹はサチの身体を抱きしめるとキスしてきた。
フレンチではなくディープキスだった。
そのままベッドに倒れこむ二人。
和樹はサチの身体の上に乗り、即座にサチの両手に手錠をかけた。