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魔国に召喚されたら魔王の花嫁にされました𑁍𓏸𓈒

第1章 魔王に召喚された夜



「ふぁー···」

深夜、時計を見れば既に午前3時を過ぎていた。何故こんな時間に起きているのかと言えば、真夜中の雷雨の音に起こされてしまったのである。

ゴロゴロ、ピシャーン!!
空を割るような激しい嵐に、「うるさいなぁ」と内心愚痴るものの、雷は別に怖くはない。
ただ、眠れない事にイライラしているのは事実で、仕方なしに電気をつけてDVD鑑賞をしようとした瞬間、地鳴りのようなエグい爆発音と共に部屋の電気は消え、ビックリした私は慌てて耳を塞ぎ目を瞑った。

(うわぁ···エグっ。絶対どこかに落ちた音だ)

「はぁー···すごかっ···、た?」

私はゆっくりと目を開いた。
そして目の前に広がる風景に、頭に「?」が沢山浮かんだ。え、何。ちょっと何···え?
寝起きで思考が回ってない訳では無く、本当に意味が分からなくて思考が停止した。仕事でミスった時よりも、衝撃は大きかった。

(···、ここ何処?)

私は石作りの床にペタりと座り込み、私の周りには丸い魔法陣が書かれていた。某白い悪魔が登場するアニメの魔法陣に似ている気がする。まるで、アニメや漫画の世界のようだ。

「···。夢?」

思わずムギュってほっぺたを強く握った。
うん。痛い。夢にしてはヤケにリアルだ。残業のし過ぎて私の思考回路爆発したんだろうか。



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