第54章 13人の超新星
話終わると、シャッキーは煙草に火を付けた。煙草を吸って吐き出した息が空中へ消えて行く。
「〈偉大なる航路〉の入り口から山ほど入って来た海賊団は今はもう、数えられる程……。〈偉大なる航路〉は言わば、巨大なサバイバルトーナメント。各ルートで、ここまで生き残った海賊たちはまさに、選りすぐりの精鋭なのよ。この中の誰かが次世代の海賊たちを引っ張って行く存在に成長するかもね」
シャッキーが話している間、ルフィは目をパチパチと瞬きしている。ーー話の内容を理解してるのか、してないのか……。
「いずれにしろ、これだけの超新星が一気に雪崩れ込めば、新世界もただじゃ済まないわね。あと、“キャプテン”・キッドが君より賞金が高い理由はね……」
シャッキーは灰皿の上に煙草の灰を落とした。
「民間人に多大な被害を与えているから。可愛くないでしょ? ミーウちゃんはモンキーちゃんと同じく、海軍にも喧嘩を売ってはいるけど……彼女とはちょっといろいろあってね……。だから、わたしは断然モンキーちゃんたちを応援してるわ」
「まあ、おれはとりあえず……楽しきゃいいや! ヒヒヒヒ!」
ルフィの笑顔にチョッパーとブラックも微笑む。