第54章 13人の超新星
ーー21番GR。
「うわー!」
大きな地響きと人々の悲鳴が響き渡っている。
「うわー! “怪僧”が暴れてるー!」
「急いでここを離れないと!」
1人の大男が巨大鉛筆を振り回している。周りにいた人々は逃げ回っている。
その様子を、黄色いパーカーを着た男が口元に笑みを浮かべて見ている。
“怪僧”は巨大鉛筆を振り下ろし、金色の長い髪を靡かせて仮面を付け、両腕に鎌を構えている男に攻撃しようとした。しかし、金髪の男は飛び上がりながら後ろへと下がり、その攻撃を軽やかに避けた。
「……」
仮面の男は地面を思いっきり蹴り、一気に“怪僧”の元へと近付く。大男はそれを見て鉛筆を横へと大きく振るが、金髪の男はまた地面を蹴って大きく空へと飛び上がる。そして、急降下をして構えていた鎌を振り下ろす。
「おらァ!」
“怪僧”も負けじと巨大鉛筆で対抗しようとした。しかし……。
「……」
両手に剣を持った男がものすごいスピードで彼らの間に入り、それぞれの武器である巨大鉛筆と鎌を受け止めた。
「暴れたきゃ……新世界へ!」
そう言って、男はその攻撃を剣で跳ね返す。
ーーこの男の名は、“赤旗”X・ドレーク。“北の海”出身。ドレーク海賊団船長。懸賞金2億2200万ベリー。