第43章 あなたと交わった夜

「あァ！！」
　目尻に涙が滲む。
「耳、弱いんだな」
　自分の下で目をトロトロにして感じている女の子を見て、エースは口元を緩めた。
「ふ、ぅ……」
　エースは彼女の耳を堪能した後、そのまま首筋へと舌を這わせていく。
「ぅ、んっ！」
　舌で舐めたり、唇でハムハムと摘んだり……たまに、甘く噛んだりして彼女の反応を見る。
「あっ……ぁ……」
　ミーウは口を腕で押さえる。
「……押さえるな」
　エースはミーウの細い腕を口元から剥がして、自分の指と彼女の指を絡める。そして、また首を舐め始める。
「……んっ、エース……」
「どうした？」
　エースは顔を上げて、ミーウの潤んだ瞳と目を合わせる。
「……いつまで、続けるの？　も、満足、した？」
「……」
　エースはふーと息を吐き出して、ミーウを両腕でギュッと抱き締めた。
「え！？　エース！？」
「……そういうことを言うなよ。抑えられなくなる」
「え？」
　ミーウはエースが何を言っているのかわからない。どうしてこんなことをするのかも……。
　エースは首元へ口付けを落とす。
「んっ……」
　唇の柔らかい感覚だけで声が出てしまう。
「感じやすいんだな」
　エースはミーウの鎖骨の下を舐めた。そして、軽く吸い付く。チクリと少し痛みがして、赤い印が付く。ーー自分のものだという証。