第32章 戦いの果てに
アユナとケイトが仲良く歩いて話している時、スレイジとキラーは戦っていた場所にいた。ーー2人は座って傷の応急処置をしていた。キラーは服を破って、傷の部分を塞いでいた。
「なァ、“殺戮武人”」
スレイジはキラーに斬られた左肩を押さえながら、傷の部分を塞ぎ終わったキラーに話しかけた。
「何だ? カファイナ」
キラーもスレイジに斬られた右腕を布の上から押さえながら、スレイジを見上げた。
「ミーウとユースタス、それと……アユナとお前は知り合いみてェだが……どんな関係なんだ?」
スレイジはくすんだ金色の目を真っ直ぐキラーに向けて言った。
「知りたいのか?」
「あァ、知りてェ」
キラーは1つため息をついた。
「何でそんなこと……」
「……ミーウの……あいつが会いたがっていた奴が……知りてェからだ」
「……そうか」
仮面の奥で目を瞬かせながら、口を開いた。
「おれたちはみんな同じ島で育ったんだ」
「おれたちってことは……ミーウとアユナとユースタスとお前のことか?」
「ああ、そうだ」
キラーは仮面の中で目を細めた。
「おれたちは……そうだな。簡単に言えば……幼馴染みってところか」
「そう、だったのか……」
スレイジは少し驚いた顔をした。
「じゃァ、ミーウがしているビブルカードのネックレスの持ち主は……」