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【ONE PIECE】罪を抱く紅い目をした白き竜

第31章 再会と敵


「……」
 ミーウとキッドは2人だけでケリをつけたいということで、2人で別のところに行ってしまった。
「……」
(キラー……)
 ー何でこんなことになってしまったのだろう? ーーわたしたちはもう元には戻れないのかな? ねえ、キラー。教えてくれない? ーーそんなことはもう言うことも、聞くこともできないけど……。
「アユナ」
 キラーは静かに愛しい人の名前を呼んだ。
「久しぶりだな。……元気そうで、何よりだ」
 アユナは微笑んだ。
「ええ、元気よ。キラー」
 ーキラーは変わらない。そう自惚れているだけなのかもしれない。
「……アユナ、この戦いから退いてくれないか? お前のことを傷付けたくはない」
 ーあの時の言葉を違えたくはない。
 アユナは目を見開いた。
「……それは……」
「できないか?」
「……」
 アユナは頷いた。
「わたしはこの船の副船長なの。わたしが退くわけにはいかない。決着が着くまで……この場所にいる」
「……」
 キラーは仮面の向こうで目を細めた。
「だけど、安心して」
 アユナは柔らかく微笑んだ。
「わたしはいつも、前線では戦わないの」
 ーそれは自分が弱いことを知っているから。
「みんなの援護に回るだけよ」
「……そうか」
 そう言って、キラーは笑った。
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