第15章 船大工を探せ
ミーウはシップタウンの街を急いで走っていた。
「早く……早く見つけないと……」
(あの船が……)
息を切らしながら、船大工を探した。
「うわっ!」
ミーウは一生懸命走り過ぎて前をよく見ていなかったため、誰かにぶつかってしまい尻餅をついてしまった。
「いたた……あ、ごめんなさい! 急いでて、前を見ていませんでした……」
ミーウはぶつかった男の人に謝った。
「おれは大丈夫だ。お前は大丈夫か?」
その男は尻餅をついているミーウに手を差し出した。
「あ、はい! 大丈夫です! ありがとうございます!」
ミーウはにこりと笑い、差し出された手を握って立ち上がった。
「随分、急いでるみたいだったな。誰か探してるのか? それとも、何か落としたのか?」
「……実は……船大工を探してて……」
「船大工?」
ミーウは頷いた。
「わたしたちの船を直して欲しくて……とても深い傷が入ってて……すぐに直してもらわないと……」
男は真剣な様子でミーウの話を聞いていた。
「……お前の船は、今どこにある?」
「え、今は……東の海岸にあります」
男は大きく頷いた。
「わかった。こっから近いな。その船まで案内してくれ」