第2章 幼き日の約束
ユースタス・キッド。ーー後に“キャプテン”・キッドとして、〈最悪の世代〉の最重要人物の1人となるこの少年は13歳。この時はまだ、ただのやんちゃな子供であった。
アユナ。ーー後に“水巫女”として、戦闘の援護だけでなく、船員の手当てもするようになるこの少女は11歳。誰よりも平和を望んでいた彼女にとって、とても辛い日々が訪れることになるとは、まだ誰も思っていなかった。
キラー。ーー後に“殺戮武人”として、そして、キッドの右腕として活躍することになるこの少年は17歳。“殺戮武人”と呼ばれるとは思えないほどに優しい青年であった。
4人が約束を交わした時、南の海の波は穏やかに揺れていた。
ーーその時から、8年の年月が経った。
+