第14章 君の温もり
スレイジが仲間になってから、2日が経過した。ミーウたちは南の海をメアリーから貰ったシェルミーの昔の相棒の船と航海をしていた。しかし、船は作られてからかなりの時間が経過していて、尚且つ、十数年前まではよく使われていたため、たまにどこからか変な音がしていた。
ミーウたちは“雷島”を出てから、他の海賊と出会すこともなく、平和に航海をしていた。……運がいいのか悪いのかはわからないが……。
「ミーウ」
スレイジが船の廊下で、ミーウの名前を呼んだ。
「何?」
ミーウの返事が聞こえた。スレイジは声が聞こえたダイニングに向かった。そこには、退屈そうなミーウが椅子に座って、机の上に腕を乗せて、その上にまた顎を乗せていた。
「んだよ、そんな顔して」
「だってー」
ミーウは足をばたつかせた。
「海賊なんだよ? こんなに平穏過ぎたら、つまんないじゃん!」
「まァ、確かにな」
ミーウは口を尖らせて、スレイジに文句を言った。
スレイジはその様子を見て、苦笑しながら頷いた。
「それで?」
ミーウはスレイジを見上げた。
「ん?」
「用事があって、わたしを呼んだんでしょ?」
「あ、あァ」
スレイジは思い出したように言った。
「実はちょっと気になるもんを見つけてな」
「気になるもの?」