• テキストサイズ

【ONE PIECE】罪を抱く紅い目をした白き竜

第10章 あなたのためなら


「……」
(どうする?)
 ー今、ここで能力を発揮して戦えば、もしかしたら勝てるかもしれない。だが、キッドがいる。キッドがいる手前、あまり強いところや悪魔の実の能力者であることが知られると……後々、面倒くさい。
「……キッド、あんた悪魔の実を食べたから……泳げないわよね?」
「あァ、そうだな……」
 ーーしかも、間が悪いことに、ミーウもキッドも泳げない。
(海を渡って逃げるのは不可能か……)
 ミーウは唇を噛み締めた。
 ーどうすればいいのだろう? どうすれば勝てるのだろう? どうすれば……。
 ミーウは考えた。
 ーこんな時、クザンがいてくれたら……。
 そんな事を思い、ミーウはハッとした。
 ー自分がピンチなのに、クザンが助けに来ない。と言うことは……。
(……クザン……わざとなのね……)
 ミーウは心の中で舌打ちをした。
(でも、いい機会だわ)
 ー自分がどれだけ、海賊と戦えるのか知りたかったところだ。
「おい、キルリレ。降参か? まあ、その方が賢いってもんだけどな」
「黙れ」
 ミーウは凛とした態度で答えた。
「わたしたちはお前みたいな奴に負けない」
 ミーウはキッドを見た。
「そうよね? キッド」
「……あァ」
 キッドはニヤリと笑った。
/ 671ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp