第2章 幼き日の約束
その後、ミーウはあっさり3人を見つけて大楠まで戻って来た。
「……お前……見つけるの早過ぎだろ! なんかセコい手でも使ったんじゃねェだろうな?」
キッドはミーウがあまりにも早く見つけたため、不機嫌になってミーウに言った。ちなみに、1番最初に見つかったのはキッドだった。
「わたしはキッドじゃないからそんなことしないわよ。キッドが隠れるのが下手なだけよ」
ミーウは舌をベーと出して、キッドを挑発した。
「何だと!」
「何よ!」
それからまた、ミーウとキッドの喧嘩が始まったが、キラーが2人を叱ってその場をおさめた。
その後、4人はかくれんぼの他にも鬼ごっこなどをして、いつものように楽しく遊んだ後、疲れて大楠の木の陰で休んでいた。ミーウとキッドは寝転んで、アユナとキラーは芝生に座って。ーーミーウとキッドはもう喧嘩のことを気にしていない様子だった。
「なァ」
この葉の間に溢れる光を見ながら、急にキッドが3人に声をかけた。
「お前らは“夢”とか、あるのか?」
キッドはどこまでも青く、雲が1つもない晴天を大楠の葉の間から見ていた。
「え?」
突然の質問に3人は少し考えて、答えを出した。