第2章 居酒屋
店の横を走っている小さな細い道路を川に向かって歩いていけば自宅に着く。
その細い小さな路地をタカシは私の肩を抱きながら歩いて行った。
「お姉さん、どこら辺?」
「もう少しで着くわ…」
「ところで、お姉さんさ、家に着いたら玄関の鍵開けておいてくれる?」
「え?なんで?」
私は、タカシが話している事が分からなかった。
「後で、店が終わったらお姉さんに会いに行くからさ…」
「え?そうなの?」
そう返事をしたものの、私は強か酔っていたらしくタカシが言った事を理解できないでいた。
ただ、玄関の鍵を開けておけばいいのか。
それだけが頭の中に残っていた。
我が家までは本当に2~3分くらいだった。
直ぐに我が家に着いてしまった。
「じゃ、後で行くからさ…」
「わかったわ…」
そう言うとタカシは店に帰っていった。
私は玄関の鍵を開けると玄関の鍵を掛けずにドアを閉めた。
そして、部屋に入ってパジャマに着替えてキッチンに行き、冷蔵庫からミネラルウォーターを出した。
そのミネラルウォーターで薬を飲んでベッドに倒れ込むようにして眠ってしまった。
私は夢を見ることなく深い眠りの森へと入って行った。